古田十駕(酒盛正)の文学日記

古田十駕の文学日記

2023年1月15日 目覚めている自覚と夢の意識の自覚。

 残り三十四枚。太子が磯長陵墓に穴穂部間人前太后と膳部妃とともに合葬されたあとの推古と馬子を中心にした朝廷のうごきにかかる。太子薨去の四年後に馬子が薨じるまでを十数枚で書く。歴史小説は登場人物の精神を書かない。歴史の中の人物と社会の絡みを書くだけで、結果として登場人物の精神のようなものが立ちあらわれるに過ぎない。もし人間の精神を書くために歴史小説を書くのだとすれば、それは迂遠の方途というべきだろう。どんなかたちの小説があってもいいわけで、したがってあえて迂遠の方途をとる手法があってもいいわけだが、つねに書くべき目的とすべきものへの書き方の選択の自覚が要る。闇雲に書くのなら闇雲に書く目的の自覚が要る。眠って夢を見ている者に小説は書けない。

 

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 曹洞宗の禅林で破門同然となった良寛は、越後へ帰郷して世俗の中で禅の修行を全うしようとするが、そうして真摯に生きようとすればするほどこの世に生きる場を失う。良寛は身を屈め、大きな体を小さくして人の世を生き凌ぐ。ーーかくばかりうき世と知らばおく山の草にも木にもならましものを

          160円(税込み

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 釈迦牟尼(サキャ族の聖者)、仏陀(真理を悟る者)と呼ばれるゴータマ・シッダールタは、どのようにして現象としてのこの世の真の姿をとらえ、苦からの解脱という方途を見出したか。その大悟までの半生を描く。
   100円(税込み)

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 ユダヤ教から卵生したキリスト教を、ユダヤ主義者や異教徒と厳しく対決しながらローマ帝国に教線をひろげていった聖パウロを中心に、新約聖書記述者のルカやマルコをはじめとする伝道者たちの信仰を描く。
   280円(税込み)

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 明治二十三年春三十九歳で来日し、五十九歳で亡くなるまで日本を離れず、「知られざる日本の面影」「霊の日本」「神國日本」などをあらわして日本を西欧に紹介した小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の評伝小説。
    100円(税込み)

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僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
近代日本の芸術における過剰な商業主義への光太郎の生真面目な抗議は、
美しい日本の良心と言えるだろう。
日本近代詩の父、高村光太郎の生涯!
   280円(税込み)

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酒盛正全詩集
作品No.1より
雨。かってこれほど充実した一日はなかった。夕闇と
ともに空は明るみ、疲労が私を襲った。野の道の地蔵の
前に私は屈みこみ、しきりに自由とか孤独とかいうことを
考えた。濡れた雨傘は鉄鉢を持つ地蔵の腕にたてかけて
あった。夜が迫りつつあった。
   100円(税込み)

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 かく歩み、かく思い、かく書く。文学日記より拾った鳥道の粋藻。小説が生まれる前の素描。文学日記セレクション
   240円(税込み)

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