2023-01-01から1年間の記事一覧
百八枚。後醍醐天皇が笠置山へ遷幸して挙兵するところまで辿り着かず大晦日を迎える。ここ数日余計なことばかり書いている気がするが、余計なことも大事なことだというおもいがどこかにあり、ほんとうに無駄なことならあとで推敲のときに削ればいいとおもっ…
百六枚半。俊基が捕らわれるとき京を逃れた空如が正成のもとへ来て後醍醐天皇の南都遷幸と挙兵のことを告げる。このとき、先の正中の変で捕らわれて佐渡へ流されていた資朝とこのときの元弘の変で捕らわれて鎌倉へ送られた俊基はすでに斬首されているが、空…
百五枚。 この刹那幽かに音してつらなるや もしかして阿修羅なるかもこの刹那 移る世のながき夢醒めその刹那 荒き流れに棹さす 酒盛正の電子書籍 ↓ ↓ ↓ ↓ (表紙画像をクリック) books.rakuten.co.jp 曹洞宗の禅林で破門同然となった良寛は、越後へ帰郷して世…
百三枚。元弘の変のあと後醍醐天皇の南都遷幸の直前まで書く。このあとは合戦に次ぐ合戦で、それに呑まれるとただの太平記の焼き直しになってしまう。心のバランスを保ちたいので、意識のベクトルが真逆のダレルの「黒い本」読み出す。 酒盛正の電子書籍 ↓ ↓…
百一枚。三章に入る。今朝、唐突にロレンスが読みたくなる。大体、いつもそのとき書いているものと真逆なものが読みたくなる。ロレンスは何十年か前にほとんど読んでいてやや食傷気味だったのだが。ちょっとペースが乱れているのであえてゆっくりと書く。そ…
百枚。二章書き終える。後醍醐天皇の隠岐配流は今日から書き始める三章へ先送りする。「AIタイトルアシスト」という表示が邪魔をしていて打ちづらい。そもそも検索エンジン向けに最適化したタイトルをAIに提案してもらうというのは逆立ちした理屈で、何やら…
九十八枚。日野俊基が捕らわれるところまで書く。俊基の住まいが何処にあったかわからず手を焼く。俊基が鎌倉へ送られて斬られ、後醍醐天皇が隠岐へ配流されるところまで今日、明日で書いて二章を終える。ゆっくりと仕手が登場する感じで書く。 酒盛正の電子…
九十七枚。今書いている作品の二章が終わるや終わらずやと言ったところで、次作の資料の読み込みを始めるのはまだちょっと早いが、だいぶん多いので、そろそろ読み始めないと読み切れない。ノートをとらなくてはならないようなものは後回しにして、時系列で…
九十五枚。吉田定房が鎌倉へ主上謀反という奇っ怪な密告をするところまで書く。定房の心中への憶測はあまりながく書かず、鎌倉の反応と京の騒擾を今日から書き出す。京の変事に正成が亀のように頭をすっこめているところまで書いて二章を終える。次作の資料…
九十四枚。正成のことはしばらくそっちのけで元弘の変の手前まで書く。ドキュメンタリイではないので何もかも書く必要はないが、不必要とおもわれるものの中に書くべきものが紛れ込んでいたりするので、取捨選択は慎重にする。あとで書き漏らしに気づいたと…
九十二枚。しばらく後醍醐天皇を中心とした京の政争を書く。足利尊氏や新田義貞が登場すると合戦の描写が中心にならざるをえないが、そのときは外連なく合戦を書く。変な道徳観や感傷は書かない。そういうことを接着剤のようにつかう書き方がわるいとは言わ…
九十一枚。元徳三年の正月の後七日御修法まで書く。ようやく物語の正面門が開く。屋根瓦がいきなり頭上へ落ちてくるような書き方ではないが、先ず々ゝの書き出しになる。読み手がどうおもうかというようなことは考えない。そんなおもいが頭の隅にでも浮かん…
八十九枚。昨日、パソコンのバックスペース・キーがはたらかなくなって、もう七年もつかっているのでいよいよ毀れたかと覚悟したが、今朝試みたら直っていた。昨日は強い太陽フレアーが地球に到達していたというのでそのせいかとおもったりしたが、ともかく…
八十七枚半。三ヶ月毎の定期検診。朝七時に出て今帰る。もう午近くなので午前中の仕事はせず、少し休んだあと午にしてから午後の仕事をする。昨日、文観を登場させたが、その人柄や教義をどう書くか迷いがある。病院への往き来のバスの中でもずっと考えてい…
八十六枚。四つの史料を引き合わせた世良親王遺領についての解釈に齟齬があって、それぞれの原史料にあたって整合させるという手間があって、昨日書いたところに手を入れるところから今日の仕事を始める。こういう史料の拗れに歴史の真実が隠れているのでお…
八十四枚。人間の自己存在への認識は勝手主義なものらしい。今朝はずいぶん寝坊して、起き抜けにそんな思いが頭にあった。そういう価値観の根底が解体された状態では日常が送れないので、しばらくほんやりしてから着換える間に頭を切り換えて気分をととのえ…
八十二枚。昨日書いたぶんはやや書きすぎていたので没にして、二章の三分の二まで書き終える。ここからはできるだけ歴史の後追いのような記述は避ける。さてと、ちょっと身構える。二章の残り三分の一は後醍醐天皇の権力への執着を中心に書く。部分と全体の…
八十枚。同年輩の著名人の訃報がめっきり増え、いつも何かしら喪中で身を慎んでいるような気分になる。空から狙っているライフル銃が毎日四千人くらいに一人の割りで撃っているのだからたまらない。毎日のことなので恐怖心が麻痺していて、ともかく出来るだ…
七十八枚。世良親王が薨った元徳二年の晩秋、しばらく姿を見せなかった空如が赤坂へやってきて京の近況を伝えるところを今日書く。二章の半分あたり。物語のとば口。弱電流に触れているような感じ。 酒盛正の電子書籍 ↓ ↓ ↓ ↓ (表紙画像をクリック) books.ra…
七十六枚。先週「土」を読み終えて一昨日からケラーの「白百合を紅い薔薇に」を読み始める。正中、嘉暦、元徳と、正中の変以降の後醍醐天皇雄伏の期間を、南河内に拠点を持って何をしているのやらわからない正成の視点を離れてまとめて一気に書く。後醍醐天…
七十四枚。主要登場人物の一人北畠親房の紹介を一日かけて書く。五、六行。親房、吉田定房とならんで「後の三房」と呼ばれた万里小路宣房の子の藤房の年齢がノートに書きもれていたので年頭の各頁に書き込む。オスプレイが空気を叩くようにして住まいの上を…
七十二枚。正中の変の頓挫でいったん武力衝突が回避されて落ち着いたかに見えた政情が、二年後に二十一歳の邦良皇太子が薨去し、幕府の斡旋で持明院統の後伏見上皇の皇子量仁親王が立坊したことで俄に緊迫する。今上の後醍醐天皇はみずからが下した内旨をか…
七十枚。正中の変後の正成雄伏のとき。このころの正成の財力がよくわからないが、阿弖川荘の地頭職、若松荘の預所職、赤坂から千早へかけての押妨地からのあがりなどを合わせても千石あったかなかったか、それくらいかとおもえるが、それでどれくらいの兵力…
六十九枚。書き始めて二ヶ月、まだ「起」の半分も終わっていないので、毎日万能一丁担いで山へ登って畠を開拓しているような気持ちで書き継ぐ。一日の過半はホーム炬燵に膝を入れて坐った姿勢でいるので腰が曲がりつけて痛む。本棚の高いところにある本をと…
六十七枚。二章三分の一書き終える。元享四年九月十九日に起こった政変を正中の変と呼ぶのは、この年十二月に改元があって正中となり、そのあとも政変の事後処置が続いたからで、だから正中元年は実質二十日余しかなくて正中二年になる。その正中二年間に京…
六十五枚。あと二枚ほど足掻いて二章の三分の一書き終え。実存を標榜しながら心理的描写をできるだけしないという方針はかなりきついのだが、戦記的描写との重複錯綜の煩雑を避けるためにあえてこだわる。皮肉屋が世渡りのためにあまり辛辣な言葉をつかわな…
六十三枚。土岐頼員の自首によって正中の変が起きたのが元享四年九月十九日、その三日後の二十二日に「土岐、多治見の事により和泉家人和田助家、六波羅に駆参ずる」(和田文書)とある。(和泉の和田氏はもともとはニギタと訓んだが、南北朝のころはミキタと訓…
六十一枚。未明に雨をともなう突風と雷。朝方にも雷。昨日から正中の変にかかる。このあたりから登場人物が少し多くなる。武勇伝にどこまでのるか、実録的要素を探りながら見究めて書く。法螺話にもそれなりの実相の表現の意図がある。こういう戦記物はどう…
五十九枚。昨日と今日、分館の除籍本の無料分配があり、昨日「大乗仏典」全三十巻のうち十六冊があったのでありがたく頂いてくる。残り十四冊も出るかも知れないので今日も行く。こういう大部なものが手に入るとおくところに困って、もう要らない本を選んで…
五十七枚。小説はたとえ推敲のときに削除するかも知れないとしても書くべきことを省略して書くことができない。なぜならその書くべきことを書いてこそ書き手の中で書くという事態の実存的状況が進捗するからだが、その実存的事態の行程を今少し鋭利に見ると…